other はじめての準備 サロン経営 サロン運営 フェイシャル 顧客満足度

カウンセリングシートに入れる8項目。フェイシャル・痩身で聞くべきこと

カウンセリングシートに「これまで続かなかった理由」を聞く欄はありますか。フェイシャル・痩身で聞くべき項目、事実→自覚→理想→障壁→提案という質問順序、避けたい聞き方の言い換え例まで。

カウンセリングシートに入れる8項目。フェイシャル・痩身で聞くべきこと
接客・カウンセリング

契約率を決めているのは、施術ではなくカウンセリング。 フェイシャル・痩身サロンが聞くべき項目と、質問の「順序」

技術には自信があるのに、初回で終わってしまう。コース契約の説明に入ると空気が変わる。原因は施術やトーク力ではなく、カウンセリングの設計にあることがほとんどです。お客様は施術の技術差を判断できません。判断しているのは「自分の悩みが正しく理解されたかどうか」だけです。

想定読者
フェイシャル・痩身メニューを扱うサロンのオーナー/店長
検索意図
カウンセリングで何を聞けばいいか知りたい/契約率・リピート率を上げたい
キーワード
エステ カウンセリングシート 項目/エステ カウンセリング 台本/痩身 カウンセリング
タグ
カウンセリングフェイシャル痩身契約率ホームケア

なぜ契約率は施術前に決まるのか

初回来店のお客様は、施術の良し悪しを技術で評価していません。比較対象を持っていないからです。代わりに評価しているのは「この店は、自分の状態をどれだけ具体的に把握したか」という一点です。

だからカウンセリングは、説得の場ではなく合意形成の場として設計する必要があります。こちらが話す時間が長いほど契約率が下がるのは、話した量に比例して「聞かれていない」という印象が強くなるためです。目安として、質問と説明の比率は7対3。お客様が自分の言葉で悩みを語り終えるまで、提案は始めません。

20〜30分初回カウンセリングに
確保したい時間
7:3質問と説明の
望ましい比率
3案まで提示するプランの上限
(多いほど決まらない)
この記事の結論

カウンセリングで聞くべきことは「悩み」ではありません。悩みが生まれている生活の構造です。ここを聞けていれば、コース設計もホームケアの提案も、こちらが売り込む必要がなくなります。

カウンセリングシートに入れるべき項目

紙のシートは「記入させるための書類」ではなく、会話の設計図です。項目を増やしすぎると記入疲れを起こすため、共通項目は8つに絞り、メニュー別の項目を数点足す構成が扱いやすくなります。

共通で聞く8項目

項目 聞く理由 聞き漏らしやすい点
基本情報 年代と職業から生活リズムを推定する 勤務形態(シフト・在宅)まで聞く
来店動機 何が引き金で「今日」来たのかを知る 予定(結婚式・撮影・同窓会)の有無
悩みの優先順位 複数ある悩みを1つに絞ってもらう 「いちばん気になるのは」と必ず一本化
体調・既往歴 禁忌の確認。安全面の最重要項目 服薬中の有無、施術当日の体調
生活習慣 睡眠・食事・水分・運動の4点 就寝時刻より「起床時刻」が変動要因
現在のセルフケア 自宅で何をどれだけ続けられる人か 使用中のアイテム数と所要時間
目標と期限 「いつまでに」がないと計画が組めない 期限が非現実的な場合はここで調整
来店可能な頻度 提案するコースの前提条件になる 予算より先に「通える頻度」を確認

メニュー別に追加する項目

フェイシャルの場合

使用中の基礎化粧品のブランドとステップ数/日中の紫外線対策/肌が揺らぎやすい時期や条件/過去の施術歴(美容医療を受けた時期を含む)/メイクの落とし方。

痩身の場合

体重・サイズの推移(現在値ではなく変化)/1日の座位時間/むくみを感じる時間帯/食事のタイミングと間隔/これまで試した方法と、続かなかった理由。

「これまで試して、続かなかった理由」は両メニュー共通で最も情報量の多い質問です。ここに、その方が続けられる仕組みのヒントがすべて入っています。継続できなかった原因が「効果を感じなかった」なのか「時間が取れなかった」なのかで、組むべき提案はまったく別のものになります。

質問の順序——5つのステップ

同じ質問でも、順序を変えるだけで返ってくる答えの深さが変わります。事実から入り、感情を経由して、未来を描いてから障壁を確認する。この順序を崩さないことが要点です。

01 事実 現状を数える 02 自覚 言葉にしてもらう 03 理想 到達点を描く 04 障壁 続かない理由 05 提案 選択にする
提案(05)は全体の最後。ここまでの4段階を飛ばすと、価格の話だけが残る。
  1. 事実を聞く

    評価の入らない、数えられる質問から始めます。答えやすい質問で口を開いてもらうことが目的です。

    「普段、朝のお手入れは何ステップくらいですか」「デスクに座っている時間は、1日どのくらいですか」
  2. 自覚を言語化してもらう

    こちらが肌や体型を評価してはいけません。気になっている点は、お客様自身の口から出てきたものだけを扱います。指摘から入ると、その後の提案がすべて否定の延長に聞こえます。

    「1年前と比べて、いちばん変わったと感じるのはどこですか」
  3. 理想の状態を描いてもらう

    目標を「数値」ではなく「場面」で聞くと、その方にとっての価値が具体的になります。場面が出てくれば、期限も自然に決まります。

    「どんな場面で、いちばん自信を持ちたいですか」「その予定は、いつ頃ですか」
  4. 障壁を先に確認する

    提案の前に、続かなくなる原因を本人に挙げてもらいます。ここを飛ばして提案すると、契約後の離脱率が上がります。障壁が分かっていれば、無理のない頻度で組み直せます。

    「今までで、いちばん続けにくかったのはどんなときでしたか」
  5. 提案を「選択」の形にする

    1案だけを出すと、承諾か拒否かの二択になります。頻度と期間が異なる案を2〜3つ並べ、選んでもらう形にすると、決定の主導権がお客様側に残ります。

    「週1回で3か月と、2週に1回で6か月。生活に合うのはどちらでしょう」

言い換えるだけで反応が変わる質問

意味は同じでも、質問の形が変わると答えの質が変わります。特に痩身メニューは、体型に触れる質問の作り方で信頼が決まります。

避けたい聞き方

「どこを痩せたいですか?」

置き換える

「服を選ぶとき、いちばん気にされるのはどのあたりですか」

前者は欠点の申告を求める質問です。後者は生活の場面を聞いているため、答えやすく、しかも同じ情報が得られます。

避けたい聞き方

「このコースが人気なんです」

置き換える

「お仕事のリズムを伺うと、週1回より2週に1回のほうが続けやすいと思います」

人気は他人の話です。カウンセリングで聞いた内容を根拠に提案すると、「自分のために考えられた」という納得が生まれます。

避けたい聞き方

「ご予算はどのくらいですか」(最初に聞く)

置き換える

「月に何回くらいなら、無理なく通えそうですか」

冒頭の予算確認は、提案の幅を自分から狭める行為です。通える頻度が決まれば、月あたりの金額は自動的に決まります。

フェイシャルと痩身で、論点を変える

この2つは、お客様が「変化を確認する方法」がまったく違います。同じカウンセリングを使い回すと、どちらかで必ず認識のずれが起きます。

フェイシャル|判定が主観的

変化が数字にならないため、記憶との比較になりがちです。初回に同じ条件(同じ照明・角度)で撮影し、記録を残す合意を取っておくと、変化の共有ができるようになります。

痩身|数字が出るぶん期待が走る

何を測るかを先に決めておくことが重要です。体重だけを指標にすると、日々の変動に一喜一憂させてしまいます。測定する部位・タイミング・頻度を初回で合意します。

共通|来店と来店の「間」

サロンで過ごす時間は、月のうちごくわずかです。残りの時間をどう過ごすかが結果を左右する以上、その空白の設計までがカウンセリングの範囲になります。

施術は月に2回。生活は毎日ある。
成果を分けているのは、施術していない28日間のほうです。

ホームケア提案は、カウンセリングで決まる

店販が伸びないサロンの多くは、施術後に商品を勧めています。あの場面は、お客様がいちばん満足していて、いちばん帰りたい瞬間です。そこで初めて商品名が出れば、追加販売にしか聞こえません。

順序を入れ替えます。ホームケアの話は、カウンセリングのステップ4(障壁の確認)の直後に、施術計画の一部として組み込みます。「自宅でのケアも含めて、こういう計画です」と最初に提示していれば、施術後は確認をするだけで済みます。

  • 商品ではなく「計画」として提示する。物販は計画の構成要素という位置づけにする
  • 一度に勧めるのは2点まで。3点を超えると検討事項が増え、決定が先送りになる
  • 使用にかかる時間を必ず伝える。「朝2分」のように、生活に収まることを示す
  • スタッフ自身が使い、体感を自分の言葉で語れる状態にしてから店頭に出す
  • 次回来店時に「使用状況を確認する」と伝えておく。確認の約束が継続率を上げる
  • 効果に個人差があることを、提案の段階で必ず添える

ホームケア商材は、施術メニューと役割が重複しない構成にしてください。サロンでしかできないことと、自宅で毎日積み重ねることは別物です。この線引きが曖昧だと、「自宅でできるなら通わなくていい」という判断につながります。

表現と契約で注意すべきこと

カウンセリングは口頭のやり取りですが、法令上は書面と同じ重みを持ちます。特に次の2点は、スタッフ全員で共有しておく必要があります。

領域 注意する内容
広告・説明の表現 化粧品や機器の説明で、医薬品的な効能や治療効果を断定する表現は使えません。「必ず」「治る」「確実に」といった保証表現も避け、個人差がある旨を添えます。口頭説明も広告に準じた扱いになります。
コース契約の手続 エステティックの役務提供が1か月を超え、かつ金額が5万円を超える契約は、特定商取引法上の特定継続的役務提供に該当します。概要書面・契約書面の交付義務、クーリング・オフや中途解約の規定が適用されます。
記録の保管 体調・既往歴の確認内容と、同意を得た事項は必ず記録に残します。トラブルの多くは「言った・聞いていない」から発生します。

法令の適用条件や運用は改正されることがあります。契約書面の様式や中途解約の精算方法など、実務の詳細は消費者庁の公表資料や所管窓口、必要に応じて専門家にご確認ください。

まとめ

契約率とリピート率を分けているのは、施術の技術ではなくカウンセリングの順序です。事実を聞き、自覚を語ってもらい、理想を描き、障壁を確認する。この4段階を経てから提案すれば、価格は最後の論点になります。

そして、成果を決めているのは施術していない日々のほうです。ホームケアの提案は、施術後ではなくカウンセリングの中に置く。位置を変えるだけで、物販は売り込みではなく計画の一部になります。

まずは自店のカウンセリングシートを開き、「続かなかった理由」を聞く欄があるかどうかを確認してみてください。その一項目が、提案の精度を大きく変えます。

ホームケアまで含めた提案をつくる

BI-PROは、サロン専売ブランドを取り扱うB2B専用のオンライン仕入れサイトです。
会員登録は無料。少量からのご発注にも対応しています。

無料で会員登録する